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Photo Saori Ninomiya

田口ランディ 

1959年東京生まれ 

2000年に「ひきこもり」をテーマにした小説「コンセント」(幻冬舎)を発表しベストセラーに。その後も社会問題を通して人間の心の闇を描き旺盛に執筆活動を展開。2001年に第一回婦人公論文芸賞を受賞。「コンセント」「モザイク」「富士山」は直木賞候補に。

代表作「コンセント」「アンテナ」は映画化され、「アンテナ」はヴェネチア国際映画祭出品作品に。作品は海外でも高い評価を受け、英語、中国語、韓国語、イタリア語、インドネシア語、ルーマニア語と多言語に翻訳され、海外の文学祭にも数多く出席。フィクションとノンフィクションを往還しながら独自の作品世界を構築していった。

『パピヨン 死と看取りへの旅』『ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ、原子力を受け入れた日本』『被爆のマリア』など著作は共著も合わせると60冊以上。著述以外にもアート、音楽など他分野のアーティストとコラボレーションを展開。また、障害をもった子どもたちとのアートワークショップを定期的に続けている。

短編作品「その夜、僕は奇跡を祈った」は学校図書・中二の国語教科書に教材として掲載された。また、福島原発の直後に福島に住むことになった少年を主人公にした「リクと白の王国」はシンガポールとポーランドで出版された。

社会活動では長年、アール・ブリュットと呼ばれる障害者芸術を支援し、NHK日曜美術館ではナビゲーターを務める。パリで開催されたアール・ブリュットジャポン展に同行した。自身も発達障害の会を地域で立ち上げるほか、金満里の劇団「態変」、社会福祉法人浦川べてるの家、ホームレスのダンス集団「新人Hソケリッサ」らと交流を続けている。

2009年、東北大学名誉教授北村正明、東大名誉教授の竹内整一氏らと原発問題を扱う「ダイアローグ研究会」を結成。経産省の〈放射性廃棄物最終処分に関する住民対話の場づくり〉に協力、困難な問題を対話で解決するために尽力してきた。原発や核の問題には造詣が深く、集英社の「戦争と文学全集」には2作品が収録されている。

自身の兄が「ひきこもり」の末に餓死、父親がアルコール依存症という体験から、介護・アルコール依存症、不登校、看取りの問題にも詳しく、全国の支援団体で講演を行っている。

2017年に元オウム真理教信者だった死刑囚との14年の文通・交流をもとに描いた小説『逆さに吊るされた男』(河出書房新社)を発表。宗教的な作品も多いため、板橋興宗、村上光照、佐藤初女、奥田知志など、宗派を超えてさまざまな宗教者と交流、対談をしている。

2022年に「野菜とココロを育てるプランター自然栽培講座」を立ち上げ、プランターを通して都市部の住民がマンションで農業を学ぶ仕組みを作り、木村秋則氏の提唱する無肥料無農薬のプランター栽培を指導している。

2021年からインターネット上で「東洋医学ゼミ〈からだ塾〉」を開設。東洋医学の知恵を通していかに病気になる前に病気の予兆をチェックできるか、60人のメンバーと共同で社会実験を行っている。鍼灸師の地位向上や資格制度の改革のため、自ら鍼灸学校に通うことを決意。東洋医学の解説書を執筆中だ。

2016年に読者からの要請で「クリエイティブ・ライティング(文章創作)」を一般の人々に教え始める。ネットを通して口コミで受講者が増え、述べにして1000人以上の受講者に文章創作を教えた。文章を書くことで頭を整理し、過去の出来事を書き換え人生を再編集することができることを実感し、文章を通して人生を豊かにする方法を多くの人に伝える目的から、2022年10月に一般社団法人Creative Writing Centerを設立した。

最新作は「水俣 天地への祈り」(河出書房新社)「きれいに逝かせてください(江原啓之・新城拓也との共著)」


田口はインターネットの黎明期に「メールマガジン・田口ランディのコラムマガジン」を発行、当時、登録読者数が11万人という個人としては驚異的な購読者を獲得し、ネットから文壇にデビューした最初の作家と言われる。複雑な家族問題を抱え「自分のために書いてきた、書くことが救済だった」とする体験をもとに「書くことの浄化力」を確信し、クリエイティブ・ライティングの講座を始めた。


2022年10月、一般社団法人Creative Writing Centerを設立。代表理事

「職業、田口ランディ」と称し、専門家になることを嫌い、素人の側に立って行動し考えるという立場を取り続けている。




過去に開催された講座


2016年に読者からの提案によって下北沢で25名の受講者でスタートした講座は、田口ランディの執筆の合間に不定期に開催されてきた。お茶の水クラス、原宿クラス、自由ヶ丘クラスなどの都心で主に開催。その後、受講生が企画をして大坂クラス、神戸クラス、福岡クラス、千葉クラスが開催された。どれも不定期での開催だった。2020年から、オンラインでの講座が始まった。オンラインzoomによるダイアローグの可能性を探っていた田口はzoomは文章創作の指導に向いていることを実感。100人規模でのクリエイティヴ・ライティング講座を受講生と協力して開催。その後も、zoom講座を充実させていった。受講生はリアルとzoomを合わせると800人以上にのぼる。繰り返し受講する者も多い。2021年からホームベースである湯河原町でのリアル講座を再開。同地の温泉リトリートとのコラボで、より受講者のテーマを探すことに特化した講座が開催されるようになった。リアルとオンラインのハイブリッドな講座も視野にいれつつ、積み重ねた経験をメソッド化。

 多人数の講座や、小中高校生、社会的な困難を抱える人など、より多くの人に文章創作の楽しさを伝えていく社会活動のため、2022年に一般社団法人Creative Writing Centerを設立した。

一般社団法人Creative Writing Centerでは、教育機関や行政などと連携して講座を行う他、多人数で誰もが受講できる文章講座を企画運営していく予定だ。


CWC

一般社団法人Creative Writing Center

CWCが開催するイベントは下記のホームページをご参照ください